| 知る旅、感じる旅…蘇州有情 |
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明清文化の中心、水の都蘇州は文人士大夫文化の香りを残す街。 こだわりパーソンにこそ紹介したい、こころに残る本物の旅をご提案。 |
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o○○o。..。o○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ 蘇 州 有 情 ☆ 第114号 2006/4/28 http://www.china-yuyuclub.com/(蘇州悠遊倶楽部サイト) http://love-sosyu.at.webry.info/(紅呆子『蘇州の壷』ブログ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━o。. .。o○○ ==================================================================== ◆ 素顔の水郷古鎮を訪ねて〜その1、沙渓〜 ==================================================================== 蘇州近隣の同里、周荘を中心に、錦渓、ルーチ、木読。 この辺りの水郷古鎮は観光客も今少なくない。 これらの古鎮は観光客誘致に熱心だから、 街も手が加えられ整備されている。 特に周荘は陳逸飛によって描かれた双橋の絵により 一躍名を挙げることになり、いまや内外から観光客が押し寄せている。 中国人ですら、いまや江南水郷=周荘と思い込んでいる人もいる。 江南はそもそも無数の湖沼と縦横に走る水路により 街と言えばすべて、船を移動手段とした「水郷」の街だった。 ただ都市化の進んだ地区は水路が道路となり、 かつて交通が不便だったところは昔ながらの風情を残している。 急速に都市化する江南地方。 しかし観光客はほとんど訪れることはないが 明清時代の面影を残した静かなたたずまいの古鎮は未だ少なくない。 沙渓はそのような古鎮の一つ。 長江南岸、太倉市の中ほどにある古鎮だ。 歴史を簡単にひもとくと 長江に近い沙渓は宋、元の時代にはすでに市が立ち 明清時代は商業都市としてかなり繁栄していた。 文化の香り高い土地でもあり、 官吏登用試験である科挙の殿試合格者である進士を幾人も輩出した土地でもある。 当時の書籍には、 沙渓の街並みは数里に及び、富豪の家が立ち並び、 また優れた文章を書く学士が多く集まっていた等と記されている。 民国年間に到るまで、沙渓は大きな鎮として知られ、 「東南十八の郷の内で、沙渓は最大」と言われていたそうだ。 *** 蘇州から沙渓へは、北バスターミナルから 朝は1時間に1本、沙渓経由のバスがある。 ちなみに私は8:25発の始発バスに乗車。 宅地造成が進み都市化する農村地区を横目に見ながら、 昆山を経て快適に約90分。 沙渓のバスターミナルから「老街」は歩いて約10分。 近くの石碑楼をくぐり、てくてく歩くと、 川沿いの古い街並みが見えてきた。 沙渓の古鎮は、楕円形をしたオリーブ島と呼ばれる 川の中州をはさんで広がっている。 明清街は歩いてきた通りを境に、 「西市街」と「中市街」、「東市街」に別れる。 これらはつまり昔の商業街。 「西市街」の見所の一つが呉暁邦故居。 新中国の舞踊の基礎を築いた人らしく、 ちょっとしゃれた洋館が残る。 「中市街」、「東市街」の川沿いには、 立派な楼閣構えの庵橋、 歴史の風雪を感じさせる石橋の義興橋などが 風格あるたたずまいを見せている。 これらの堂々たる橋を見れば、 かつての繁栄の様が伺えるようだ。 沙渓は通りがおもしろい。 軒先にぶら下がる干し肉。 全てが骨董品からなるような理髪店。 今日の料理を書き出した老舗風のレストラン。 足ふみミシンの音が心地よい仕立て屋。 使い込んだ匠の道具を感じさせる鍵屋の機械。 軒をにぎやかに飾る衣料品店などなど。 店の構え、調度品、道具のひとつひとつが現役の骨董品。 戸はみな大きく開いているので、通りから中がよく見える。 本当に見ていてあきない。 極め付きは「(ニエ)氏祖伝牙科」と 流暢な堂々たる文字で書かれた歯科医。 いかにも先祖代々の秘伝を駆使してるようで、 それが内科医ではなくて歯科医であるところに興味津々。 この街にはおデブ猫が多い。 季節柄にゃごにゃごと鳴き、我が物顔に歩いていたので、 猫の相手をするふりをして、すばやく斜め45度の視線で中を拝見。 おっ、こやつ不審そうな目。猫にばれてる^^;)。 ごめんよ。お邪魔にならない程度に見たいだけ。 凝った彫の古い石井戸が散在し、 近所の人は今もこの井戸を生活用水として使っている。 明清街の北、鎮政府庁舎のそばには 楽蔭園というちょっとした古典庭園もある。 蘇州の庭園を見慣れた者にとっては造作が簡単でもの足りないが 来る人もほとんどない庭園は 打ち捨てられた秘密の花園の雰囲気があり、 野鳥の楽園のようになっている様は、 それはそれで趣がある。 沙渓はなんだろう…。 バスターミナルに着いてからずっと感じたことだが、 この街の「気」のようなものが明るい。 古民家街にありがちなとぐろを巻くような暗さがない。 古い街なのだが、どのお店も、観光客向けの演出で 店が営まれているのではなく、 今でも住民の生活にとって欠かせない、 現役の商店街であることの活気がある。 そこはかとなくほのぼのオーラも流れ、 健康的な営みがここにはあると感じる。 古鎮に来ると、 繁栄を誇った当時がどうだったのか感じたいと思うもの。 老朽化した家屋のたたずまいを整え、 後世のものと思われる雑多なものは取り去り、 行きかう人々の服装を当時のものに換え、 黄色に汚濁した疎水の水は 一匹一匹の魚が見えるほどの透明感にもどし、 200〜300年前にスリップすべく想像してみるのだが、 観光客のいるような街ではどうしても想像が切れてしまう。 200年、.300年前の空気、エネルギーが 途切れてしまっているような気がして さぐれないもどかさがいつも付きまとう。 しかし沙渓に来て、昔の人びとの暮らしが 感覚としてちょっと実感できたような気がする。 ここは水郷古鎮フアン向けの上級コースというか、 かなりマニアックコースだ。 ちょっと水郷の雰囲気が楽しめればいいワ という向きにはお勧めしない。 つまり一を見て十を、勝手に夢想するのが大好きな 中国歴史文化マニアの人にはなかなかお勧め。 一般の方は……、行かずともよし(^^ゞ。 しかしやはりむずむずして探訪された方は ぜひご感想をお教えくださいね(*^_^*)。 *沙渓の画像をご覧になりたい方は、こちらもどうぞ。 http://love-sosyu.at.webry.info/ ==================================================================== ◆ 杏本淡ーanpontan ==================================================================== □今、蘇州は有形無形文化財のあれこれを、 世界遺産に登録しようと動いてます。 数日前も、京杭大運河を申請するとのニュースが流れてました。 まわりの友人、先生もこの「プロジェクト」にかりだされ、 各文化財をレポートにまとめてはる。 最近そのお勉強成果の薀蓄を聞くことが多く^^;)、 世界遺産提出用レポートなので分量も多く、 その関連の数千年の歴史などをひもとき分析、 蘇州の該当文化財の意義などを詳しく説く内容。 特に近年、文化歴史関連の書籍は流行で、多く出版されてますが、 事実の羅列だけで、細やかに検証考察したものは意外に少ないもの。 レポートは集約されて詳しいので、ほんまに勉強になりまっす。 ん、この調子じゃ蘇州雑学博士になれるやもしれません(*^_^*)。 京都みたいに京都学試験なんぞがあれば、通るかもしれないなあ。 聞いていておもしろかったことの一つは 蘇州の地にしかない自然物が結構あること。 中国庭園に欠かせない太湖石しかり、 書状の石碑に唯一使うことができる清石しかり。 碧螺春に、鶏頭米などここにしかない水生植物も多い。 前にもお話ししましたが江南地区の地質はかなり微妙に違う。 茶具や花盤で有名な紫砂は宜興にしかないし、 水蜜桃は無錫でしか採れません。 それを考えるともう一度その土地土地のものを じっくり味わってみたいもんです。 ***** *上記「蘇州有情」 第114号より、抜粋。 |
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